今月のまちのリーダー

【3月】一般社団法人りとる・ぱーてぃ 代表理事 島田 佐知子 様

気づけば18年

藤井  

本日はお忙しい中、貴重なお時間を頂き有難うございます!
早速ですが、島田さんの自己紹介をお願い致します。

 

島田様 

島田佐知子と申します。尼崎に住んで、ちょうど20年になりました。
私は佐賀県出身で、大学で関西に来て、一度佐賀県に戻ってから、ここ尼崎に来ました。                                                            そのため多くの友人と離れた状態で、子育てをスタートするということになりました。                                                            親戚もいない、そして友人もいない、まぁ独りぼっちですよね。
私が独りぼっちだということは、子どももまた独りぼっちだなということですよね。                                                            私が生まれ育った田舎では、周りの方々と多くの関わりがあって助け合って子育てをしていました。

どうしよう?と考えていたときに、引っ越したマンションにはコミュニティルームがありました。                                                                この環境を活かそう!と考えて、ポスティングをし、近隣の方に呼び掛けたりして、「子育てサークル・キッズルームくれあ」を立ち上げました。

当時息子が生後7か月で、現在では18歳になりました。                                                                          今は、親子のひろばハグミーなどを定期開催していますが、振り返ると、18年間活動を続けてたんだなと感じています。

 

最初はサークル活動のような集まりから

藤井  

子育てサークルを立ち上げようと思った、きっかけとなった具体的なエピソードを教えてください。

 

島田様 

独りぼっちの子育てから、親戚みたいなコミュニティの中で子育てをしたい!と考え、                                                                            周りの方に呼び掛け、最初はただ集まるという感じで、サークル活動を始めました。                                                             すると徐々に参加者も増えてきました。                                                                                             

うちの子が幼稚園や進学の時期に差し掛かった際、「他の幼稚園や小学校だから、サークル活動に参加できないの?」という意見が増えてきました。                                そのため幅を広げて、マンションの外でも活動を始め、徐々にいろんな方との関わりが増え、まちづくり活動のような形になっていきました。                                                 うちの子の成長や年齢に応じて、幼稚園小学生の親子さん、中学校高校生とも交流を深めたりして。今は高校生や大学生や地域の方も活動のパートナーです。                                          その体験を経て私は、家庭相談員という役職に他市で1年間だけ従事しました。                                                                              

そして、その経験を活かして、また尼崎で子育て支援にも、携わりたいなと考えて、現在、まちの子育て保健室などの活動もしています。

 

横の繋がりを広げていきたい

藤井  

尼崎の子育て支援について、島田さんが考えられる課題がありましたら教えてください。

 

島田様

尼崎という街は、阪神間でも利便性は抜群です。そのことから、子育てしやすさNo,1とも言われていますよね。                                                           だから、移り住んで来られる方も多いです。でも情報共有がされていないのを見受けますね。                                                                              コロナ禍で、色々な場所が閉じてしまったというのも原因ではありますが。                                                                           

行政さんもご尽力頂いてますが、もう少し横の繋がりを広げたいですね。                                                                            Aサークルに来れば、Bサークルの案内もある、そして月曜日に集まりがあれば、その一週間の動きがわかるようになる、                                                        そんな仕組みを作れたらいいなと思いますね。                                          

コロナ禍で色んなことが閉ざされてしまいましたが、今行っている活動は閉じずにきました。                                                                   参加者を募った時は、募集人数に対し、有難くも多くの申込がありました。                                                                             そのため開いていても、ある意味たくさん人を集められない。                                                                                         まだ、全員来て下さい!というフローは作れていないけど、                                                                                        Aという場所、Bという場所、Cという場所でも、全ての情報が揃っていて、                                                                             行政さんとか色んなサイトにワンストップでその周囲の情報があるようにしたい。                                                                                    再編というか作り直していかいといけないと思ってます。                                                                                         そうすることで、あらゆるところで情報に触れることができたら、より本当に住みやすい街になると思います。                                                            ハグミーは設立し3年くらいになりますが、3年目の課題はラインを作るというか、流れを地域の中だけでなく外も含めて作っていくことです。

 

藤井  

私も1月末にハグミーさんを見学させて頂きましたが、尼崎市郊外にお住まいの方が多く来られていたことが印象的でした。                                            その方々への広報はどのように行っていたのでしょうか。

 

島田様 

インスタグラムとチラシ、あとはあまがさきキューズモールさんのホームページです。                                                                       そこから公式ラインアカウントに一度紐づいてもらうことで、予約がしやすくなってる。                                                                    チラシを行政さんや私たちも持っているし、インスタグラムに掲載したりもするのですが、                                                                    最終的にはラインアカウントに繋がってもらい、そこから情報発信・予約管理という形で運営や広報し、定員を作っています。

 

色んな場所に作りたい、輪を広げたい

藤井  

もう少し情勢も落ち着いてたくさんの方に参加頂ける様になったら、                                                                              将来的にはどういう場所で開催したいか、もう少し収容人数が増やせる会場など今後の計画や構想はありますか?

 

島田様 

1つの場所に集まるというより、本当はこういう場がたくさんあればいいなと思ってます。                                                                   【親子のひろばハグミー(概ね毎週月曜日+第二水曜日/未就園児親子対象】は、一緒に自分たちで住みたい街を作っていこう、お互い様でやっていこうという想いのもと、                                    行政さんとかキューズモールさんと連携し、社会福祉協議会さんにも入ってもらい運営しております。                                                   

参加頂いた方にもアンケートをもらったり、聞いたりして、一緒につくっています。
その一緒に作れる場が色々あればいいと思っています。                                                                                    

子育て相談支援の部分で言うと、あまがさきキューズモールさんの中で【まちの子育て保健室あ・ね・も・ね(概ね毎週木曜日/子育てをする人や関わる人)】をやってます。                                   そこには専門職や元専門職、専門資格を持った人がいます。                                                                                       例えばハグミーで参加して困った人がいた時に、その場ではじっくり聞けないので保健室の方へ行ってみませんか?と専門的な相談ができる場所をご紹介しています。                                       私たちは民間なので直接支援には入れませんが、直接支援をしてくれるようなソーシャルワーカーさん達と繋がっているので、そこを活かしながらやっていく。                                             今度は逆に保健室に来た人がハグミーに行けるような仕組みができればいいと思ってます。                                                                        

そのような場所が色んなところにあることで、輪が広がっていくし、知り合いが地域の中で増えていく。それが今後考えている展開です。                                                    のためには信頼できるチームをいくつも作らないといけないので、ゆっくり作っていっているところです。

 

 

藤井  

ハグミーさんは、親子、小さいお子様向けになると思いますが、                                                                        特にどういう悩みや課題を持っている方に利用してほしいなど、お聞かせ下さい。

 

島田様 

このコロナ禍で思ったのは、「情報」は私が子育てを始めた18年前よりはたくさんあります。                                                                  でも私の子どもってどうしたらいい?例えば7ヶ月で生える前歯が生えない、まだ背骨が出来上がってないけど、抱っこしながらご飯を食べさせていいのか?                                         我が子の成長だから自分達で判断をしたり見ないとだめだけど、本当はどうなんやろ?我が子は大丈夫か?                                                              っていう答えを求めているお母さん達がとても多いです。                                                                                          

しかしそれはその子を見ないと分からない、だから一度連れてきてほしいです。                                                                        あとお母さんは24時間お母さんなので、体とか心が「私個人」に戻る時間がとても少ない。                                                                     それが5分でも10分でも力を抜ける時間をと思います。、                                                                                

グミーのハグは抱きしめる「ハグ」を意味してます。                                                                               お互いが抱きしめるという意味なので、受け止めたり、受け入れたり、参加者もスタッフもボランティアさんもみんなでしているので、                                                 そういう「しんどいな、力抜きたいな」っていうと時に来てもらえる、ほっこりできる場を作ろうと、みんなで思っています。

 

 

藤井  

悩みや情報共有でき、憩いの場としても利用でき素敵な場ですね!                                                                                    基本的に月4~6回くらいのペースで開かれているのですか?

 

島田様 

親子のひろばハグミーは、毎週月曜日の午前中と、4月からは水曜日に1回予定しています。                                                                   そのため通常開催は月5回で、春休みや夏休みになると対象を変えて幼児、小学生親子さん向けの体験会をしています。

というのは、私は本来、幼児親子、小学生に企画を当てていくようなことが実は得意なんです。                                                                      それが個人”しまださちこ”になった時には、対象はどこですかって言われたらそこになるので、
体験的な学びとか、社会教育、学校教育につながっていくような育みとかを作るのが本来は好きで、                                                                   高校生、大学生までふくめた「子ども」のところにイベントを立てていく。                                                                           個人ではそういうことをしています。

ハグミーとかはどうしても小さいお子さんが多いですね。                                                                                                                                                                                                                                  子育てに悩んでいたり、幼稚園とか保育園とかのコミュニティーとか、逆に働いてしまうがゆえにちょっと地域やママ友ちゃんとかと切れてしまう、                                            そういう方のためにこの三年前から始めた、もう一度始めなおしたって言ったほうがいいのかな。                                                                   最初は自分もちっさい赤ちゃんとお母さんと一緒に活動していたけれども、10年とかたってみて、改めて今また0~3歳をやってるっていうのが今ですね。

 

 

どんどん人に甘えて!

藤井  

島田さんご自身も子育てされてきた経験を踏まえ、子育て世代の方へメッセージやアドバイスを頂きたいです。

 

島田様 

子育ては一人でしようと頑張りすぎないことですね。

 

藤井  

皆さん仰いますね。

 

島田様 

隣の人に甘える、お互い様だと思う。お母さんが思うように子どもが動かないことにしんどい。                                                                  連れて来てくださって「騒がしくてごめんなさい」って言う方も多いけど、私たちスタッフは全然しんどいことないですよ。                                                       だからどんどん連れてきてどんどん人に甘えてね、とすごく思っています。                                                                           

あとは、尼崎は個人的におせっかいな町だと思います(笑)
ある方がおじいちゃんおばあちゃんに席を譲った時、遠慮されることがある。                                                                           席を譲るというおせっかいや思いやりを受け取ることも勇気だと思います。                                                                              強がらずに甘えたらいいって思います。

抱っこさせてもらって喜んでる、うちのボランティアのおじいちゃんおばあちゃんたちは役に立ってると言って                                                                     喜んで帰っていきはるので、ぜひぜひ甘えに来てください。

 

 

尼崎青年会議所への期待とメッセージ

藤井  

このサイトを見ていただいて、そう思っていただけるお父さんお母さんが増えて、もっと輪が広がってほしいです。                                                         最後に尼崎青年会議所への期待や、メッセージを頂きたいです。

 

島田様 

尼崎青年会議所さんは40歳までの方が会員でいらっしゃると思います。                                                                                またこのサイトを閲覧される方も40歳前後の方がいると思いますが、その世代が一番大変かもしれないですね。                                                             例えば子供を2、3人育てながら、自分たちもキャリアアップしたり、セカンドキャリアとしてあがっていく世代だと思うんですけど、                                                   人生の中でスピードを落とせる時間は40、50、60歳と仕事をしているときにはないかもしれない。                                                                 定年がなくなるかもしれないといわれている中で、子育てをするために仕事を離れたり仕事の量を加減することもあるかな。                                                     子育て期が、立ち止まったりスピードを緩めたり、キャリアを考えたりする時間になればいいなと思います。                                                             子育て期を上手く活用して満喫して下さい。

 

藤井  

有難いお言葉を有難うございます!                                                                                             子育ての面もですが、自分の人生についても考えさせられました。

本日はお忙しい中本当に有難うございました!

 

島田様 

有難うございました。

 

 

【親子のひろばハグミー】
https://instagram.com/hug_me_2021?igshid=YmMyMTA2M2Y=
●公式LINE@より
参加お申し込みフォームを配信します。

【まちの子育て保健室あねもね】
https://instagram.com/a_nemo_ne39?igshid=YmMyMTA2M2Y=
●毎週木曜日、随時来室可能、専門相談はDMよりお問い合わせくださいませ。

【あまがさきキューズモール】
https://qs-mall.jp/amagasaki/s/event/index.html?cmd=detail&evt_id=2351
●イベントお知らせ欄にチラシ等あり。

 

※掲載写真については、事前に参加者様の許可を得て撮影および掲載をしております。